キッチンの戸棚をあさっていたら賞味期限が近い(過去方向に)サラダ油が発見された。捨てるには忍びない量なので、消費のために任意の天ぷらを作ることにした。 一人暮らしに揚げ物はハードルが高いと思われがちだが、思想的にはごくシンプルだ。「茹でる」の水を油にしただけである。100℃で沸騰する水と違って、油は160〜180℃で食材を強熱することができる。つまり「弱火に対する強火」があるのと同じように「茹でに対する揚げ」が存在していると言える。 そう考えると、揚げ物がエビ鶏サツマイモ紫蘇しそなど限定的な食材のみを対象にしているのは想像力の欠如というほかない。今回は思いつくままの食材を天ぷら衣につけて、人間の可能性を拡張することにしよう。 具材は上の写真のとおりである。この他にパイン缶を買ったが、自宅に缶切りがないことが発覚して断念。人間の可能性とは道具の使用であり、道具のない人類はチンパンジーよりも無