翌日、卵を手に入れると王都に戻ってきた。 これでしばらくは安心だ。 クマハウスでのんびりしていると外から呼ぶ声が聞こえる。 外に出るとノアが頬を膨らませながら仁王立ちしている。 「ユナさん、昨日はわたしをおいてどこに行っていたんですか」 「わたしからも聞いていい?」 「なんですか」 「よくわからないけど、ノアって暇なの? 貴族の挨拶回りとか、誕生祭の準備とか無いの?」 「無いですよ。基本、お母様がここに住んでいますから。改めての挨拶は必要ありません。あるとしたら誕生祭のパーティー会場で挨拶をするぐらいです。それも、お父様とお母様の付き添いです。それに主役はお姉様の方ですから。わたしはおまけです。それよりも昨日のことです。ミサと一緒に来たんですよ。クマさんに会いたいと言っていたので」 「ごめんね。ちょっと王都の外に用事があったのよ」 転移門で街に戻ったことは言えないのでそう答える。 今日は昨
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