サッカー専門誌の編集者時代から現在に至るまで、使ってきた取材ノートの数は65冊以上に上る。それらに残されたメモを頼りに、日本サッカー界のさまざまな時代をひも解いていく。第43回は1997年の加入以来、鹿島アントラーズ一筋で戦い続ける本山雅志。ゴールデンエージの一人としてワールドユース、オリンピックで国際舞台を経験し、錚々たるメンバーが紡いできた背番号10の系譜を受け継ぎ、走り続ける彼の足跡を振り返る。 【本山雅志】1979年6月20日生まれ。鋭いドリブルと巧みなパスに加え、守備をいとわない献身性も兼ね備える。東福岡高3年時に史上初の高校3冠を達成。日本代表では黄金世代の一人として99年Wユース準優勝、00年シドニー五輪ベスト8進出に貢献。A代表でも28試合に出場した。98年の加入以来、鹿島一筋でプレーを続け、02年からは背番号10を背負い常勝軍団をけん引し続ける。 コンコンというノックの