損益分岐点とは、損失が出るか利益が出るかの分かれ目となる売上高や数量のことである。前者を損益分岐点売上高といい、後者を損益分岐点販売数量という。ここでは、損益分岐点売上高を損益分岐点と呼ぶことにする。 損益分岐点は、損失も利益も出ない売上高、つまり、利益がゼロとなる売上高と考えることができる。損益分岐点の売上高よりも売上高が上がれば利益が発生し、逆に下がれば損失が発生する。損益分岐点は低ければ低いほど利益が多くなり、企業経営が安定する。 損益分岐点を求めるためには、財務会計で分類している費用を固定費と変動費に分類しなおす必要がある。そのためにまず、固定費と変動費を理解しなくてはならない。財務会計では、費用の分類はその費用の発生源によって分類する。損益分岐点の計算においては、財務会計の分類とは違い売り上げの増減によって費用が増減するかしないかによって分類する。 変動費は売上高や販売数の増減に