【上海=河崎真澄】中国の国有商業銀行大手が週内に、インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」を扱う中国の2大取引所の口座を、相次いで閉鎖することが分かった。個人どうしの売買には当面影響しないが、中央銀行にあたる中国人民銀行は「マネーロンダリング(資金洗浄)に悪用される懸念がある」と警戒を呼びかけている。市場関係者は「当局によるビットコインの中国からの締め出しが始まる」とみている。 中国の2大取引所「比特幣交易網」と「火幣網」が14日までに公式ホームページで明らかにした。それによると、中国農業銀行杭州支店は15日、「比特幣」関連などビットコインに関する口座を凍結する。中国工商銀行も18日までに「火幣網」の関連口座を閉鎖するとしている。他行の口座での取引は可能という。両行とも取引所口座閉鎖の理由は明らかにしていない。 地元紙によると、世界のビットコイン取引量の50%は中国が占めているが、人民銀