テンプル・グランディン:著 中尾 ゆかり:訳 NHK出版 定価2400円 + 税 (2023年7月) 私のお薦め度:★★★★☆ 自閉スペクトラム症を公表しておられる方の中では、世界で最も著名なお一人である、テンプル・グランディン女史の近著です。 テンプル博士(グランディン博士とお呼びするのが正しいかもしれませんが、「テンプルさん」の方が言い慣れているので、こう表現させていただきます)のプロフィールについては、もう説明するまでもないかもしれませんが、30年ほど前に「我、自閉症に生まれて」・・・、自閉症者ご本人の書かれた著書として感銘を受けたのを今でも思い出します。 ちょうど同じ頃に、日本で出版されたドナ・ウィリアムズさんの「自閉症だったわたしへ」と合わせて読んで、自閉症の本人から見た私たちの世界の姿に、物の見方、文化が二重になったような新鮮な感覚を感じさせられました。 テンプル博士は、