そろそろ全国のSF研に新入生が入るころだろうし、思い出話として語ってもいいかなと思ってこのエントリを書いた。 そもそものはじまりとして、高校3年の春休みにスタージョンの「海を失った男」を読んでSFの凄さに感銘を受け、そこからSF棚に平積みされていた伊藤計劃、円城塔、飛浩隆といった面々を消化し、いつの間にやらSF研のドアを叩いていたという、そういう人間である。 なお、見事に青背ばかりが並ぶわけだが、実は20世紀SFをオススメされたり、SFマガジン2000年2月号をオススメされたりすることも当然あった、と書いておく。ただ、残念なことに、アンソロはSF入門に極めて便利な一方で、僕自身がオススメされた時の記憶があまり残っていないので今回は避けることにした。 ※追記 これだけは書いておかなければ誤解を生むと思いましたので書きます。今の京大SF研と違って教養主義的である、というコメントがありましたが、
前年に発表された作品(小説、漫画、脚本etc.)の中から傑作を選りすぐる、年度別ベストSFアンソロジー《年刊日本SF傑作選》(大森望・日下三蔵共編)、7年目となる今年も刊行の季節が近づいてまいりました。 今年の『さよならの儀式 年刊日本SF傑作選』には、下記の15編+第5回創元SF短編賞受賞作1編が収録されます。 ●収録作一覧(作家名50音順) 荒巻義雄「平賀源内無頼控」 石川博品「地下迷宮の帰宅部」 冲方 丁「神星伝」 円城 塔「イグノラムス・イグノラビムス」 オキシタケヒコ「エコーの中でもう一度」 小田雅久仁「食書」 草上 仁「ウンディ」 式 貴士「死人妻(デッド・ワイフ)」 田中雄一「箱庭の巨獣」(漫画) 筒井康隆「科学探偵帆村」 酉島伝法「電話中につき、ベス」 藤井太洋「コラボレーション」 藤野可織「今日の心霊」 宮内悠介「ムイシュキンの脳髄」 宮部みゆき「さよならの儀式」 門田充
面白い特集だった。普段は買わない雑誌でも特集が気になるとつい買ってしまうね。メインの一つとして取り上げられている魔法科高校の劣等生をWeb版から読んでいたこともある。いくつか面白かったところをピックアップして、雑記みたいな感じで思ったことでも書いていこう。 まずジュブナイルSFについてだけれども、これからはジュブナイルSFの時代がくるのかもしれないと思っている。その根本にはSFは身近な物になるというか、もうなっているという現状がある。十年後どうなるかろくに想像も変化が早すぎて十年後ろくにどうなるか想像もつかないような現代においては、あっという間に古びていく現代をそのまま書くよりも未来を書いたほうがその心情にはよくあっているからだ。 つまりはSFが現代小説そのものとして普通に需要されるのではないかなあとこれを読みながら、というよりかはもうずいぶんまえから考えていることなので思い返していた。そ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く