気象庁では、季節予報の予測手法を従来の過去のデータを基にした統計的な予測法から、 数値予報に基づくアンサンブル予報に切り替えました (1か月予報は平成8年3月、3か月予報は平成15年3月、暖・寒候期予報は平成15年9月)。 将来の大気の状態を予測するためには、初期の状態を正確に把握しておくことが必要ですが、 観測や解析の段階で生ずる誤差は避けることができない問題です。 この初期の段階で含まれているわずかの誤差が、時間の経過とともに次第に大きくなり、 ある時間が経過した時点では予測不可能になる場合があります。 しかしこのことは、ある時間以上先のことは全く予測できないということではありません。 一つの例の数値予報では高気圧や低気圧の位置、あるいは天気の時間的推移を予測できなくても、 初期値にわずかなバラツキを与えて複数例の数値予報を実施することにより、 その平均(アンサンブル平均)をとれば、