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ブックマーク / note.com/cccp1917 (5)

  • 第266号(2024年5月27日) ロシア軍の戦術核演習と北方領土のレーダーサイト|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】ロシア軍で大粛清が進行中 ほかロシア軍で大粛清が進行中 ロシア国防省・軍高官の逮捕や交代が相次いでいる。この戦争中、プーチンが軍の司令官クラスを交代させるという事例はかなり頻繁に起きており、最近では3月に海軍総司令官のニコライ・エフメノフ大将が罷免されていた。しかし、プーチンの5期目が始まる前後に起きているのは単なる交代ではなく汚職を理由とした逮捕である。 その手始めとなったのはティムール・イワノフ国防次官(厚生・インフラ担当)の逮捕で、これがかなり異例の事態であることはメルマガ第264号で紹介した。 さらにプーチンが5期目の就任式に臨んだ後、事態はさらに加速している。主なところをまとめてみよう。 5月14日 ユーリー・クズネツォフ中将(国防省人事総局長) 参謀部第8局長時代の汚職を理由として逮捕

    第266号(2024年5月27日) ロシア軍の戦術核演習と北方領土のレーダーサイト|ユーリィ・イズムィコ
  • 第227号(2023年6月26日)博士(たち)の異常な愛情|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】ベラルーシからロシアへの弾薬供給量は ほかウクライナにクラスター弾頭型HIMARSを供与? 6月22日、ロイター通信は、米国がHIMARS用のクラスター弾頭搭載型ロケット弾(DPICM)の供与を検討していると報じた。 DPICMは2008年のクラスター弾禁止条約による禁止対象に入っている。米国はロシアと同様に同条約の批准を拒否しているが、米軍の現役装備から外すという措置をとった。今回の件はそれをウクライナに供与しようということのようだが(なお、ウクライナもクラスター弾禁止条約は未批准)、議会による反対や同盟国との関係を慮ってまだ決定されていないという。 ベラルーシからロシアへの弾薬供給量は13万トン ルカシェンコ政権に批判的なベラルーシ鉄道従業員たちの告発によると、開戦以来、ベラルーシは13万トン以上の弾薬をロシアに供給した。おそらくはベラルーシ鉄道の内部資料によると思わ

    第227号(2023年6月26日)博士(たち)の異常な愛情|ユーリィ・イズムィコ
  • ロシアはあとどれだけ戦えるのか? ロシア軍東部軍管区における予備保管装備の衛星画像分析|ユーリィ・イズムィコ

    小泉悠(@OKB1917) 背景 ウクライナ侵略が始まってから9ヶ月で、ロシア軍は戦車1465両、歩兵戦闘車1682両、装甲兵員輸送車259両、その他の装甲戦闘車両695両にも及ぶ膨大な装備品を喪失したと見られている(1)。開戦前の時点でロシア軍が保有していた装甲戦闘車両は戦車3417両、歩兵戦闘車4293両、装甲兵員輸送車7452両であり(2)、特に戦車の損害が極めて大きい。この結果、ロシア軍はウクライナにおける軍事作戦を継続するために予備保管されている旧式兵器を現役復帰させざるを得なくなっている。2022年10月に報じられたところによると、ロシアは旧式化したT-62M戦車など800両を急遽近代化改修して実戦投入する計画である(3)。 では、ロシアの予備兵器はこれまでにどの程度が現役復帰しているのだろうか。また、今後も膨大な損害に耐えて戦争を継続する能力はどの程度残されているのだろうか。

    ロシアはあとどれだけ戦えるのか? ロシア軍東部軍管区における予備保管装備の衛星画像分析|ユーリィ・イズムィコ
  • 第191号(2022年9月12日) ウクライナ軍東部大反攻へ|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】ウクライナ軍の東部大反攻 ほか米国がウクライナに停戦交渉を勧告? 10日から11日にかけて、キエフではYES(Yalta European Strategy)が開催されていた。今年で18回目となる首脳・閣僚級会合であり、ジャーナリストや有識者も参加できるが、基的に完全クローズドであるため、内容を漏らしてはいけないという。そのためか、あまり知名度は高くない(筆者自身は今回初めて知った)。 ところが、今年のYESの内容については、非常に詳細なリーク報道が『エウロペイシカ・プラウダ』に掲載されている。 この記事によると、会合の席上、ゼレンシキー大統領は「我々はロシアと和平交渉とか妥協などしない」といった意味のことを非常に感情的なトーンで述べたという。レズニコウ国防省も、「我々はパートナーからの和平対話の勧めを信用しないことを学んだ」とやはり挑発的なことを言ったようだ。しかし、

    第191号(2022年9月12日) ウクライナ軍東部大反攻へ|ユーリィ・イズムィコ
  • 第172号(2022年4月10日)「戦費でロシアが破産」論を考える|ユーリィ・イズムィコ

    今回はまず手前味噌で新著の紹介をさせていただきたいと思います。 ロシアという国について、一般の読者に分かりやすく説明するようなを、というお話をPHP研究所さんからいただいたのはたしか一昨年くらいのこと。ただ、新しくを書いている余裕はとてもないので、編集者の方に聞き書きをしてもらって「語り下ろし」にする、ということになりました。 それから昨年秋くらいまで掛けて数回聞き書きをしてもらい、書の完成に至りました…と言いたいところだったのですが、ここで番狂わせが二つありました。 第一に、のゲラが出来上がったところでロシア戦争を始めてしまい、果たしてこのの位置付けをどうしたらいいものか頭を抱えてしまったことです。政治や軍事について書いた部分は事実ベースで修正が必要になりましたし、そうではない、ロシアの社会やロシア人についての描き方もこのままではダメだろう、という想いがありました。 第二の

    第172号(2022年4月10日)「戦費でロシアが破産」論を考える|ユーリィ・イズムィコ
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