祖母の葬儀が終わり、昨日は喪中はがきの手配と母の愚痴をきいているうちにぼうっと過ぎていった。 それにしても日本の葬儀に関するあのしきたりはよくできているなぁ。 あれは、亡き人のためにあるというより、送り出す側のためにあるものなんだ。しみじみ思った。 通夜で棺のなかの姿を確かめると思わず泣けてきた。つい数日前、私にニーッと笑ったあの人が無機質なお人形のように笑っている。その事実が受けとめきれず混乱する。 焼香やお坊さんのお経、精進落とし。夢かもしれない、でもこれは夢じゃない。夜遅く家に帰り眠り、翌日、また同じ顔ぶれでお経を聞く。またお焼香をし、棺に花を入れ、改めて少し泣き火葬場に行く。お骨になったのを確かめるころになりやっと、いよいよ故人の幕が降りたんだと、現実を受け入れることができる。うまくできている。 父のときは、息子はまだ2歳で夫は仕事が一番忙しいときだった。 息子には不安を与えないよ