トランプ米政権をめぐる「ロシア疑惑」に、独立した立場で捜査する「特別検察官」のメスが入ることになった。司法省がホワイトハウスに反旗を翻して任命に踏み切った形だ。焦点は、大統領選に介入したロシアとトランプ氏陣営の共謀や、トランプ大統領による司法妨害の有無。疑惑の真相究明は新たな局面に向かう。 発表30分前、ホワイトハウスに通告 「特殊な状況下で、通常の指揮系統から独立した権限の下に、今回の捜査を位置づけることが公益にかなうと決断した」 司法省のローゼンスタイン副長官は17日、声明を出し、「ロシア疑惑」追及のための特別検察官に、マラー元連邦捜査局(FBI)長官を起用した。 ホワイトハウスにはまったくの「寝耳に水」だった。スパイサー大統領報道官は前日の記者会見で「率直に言って、特別検察官は必要ない」と語っていた。 米紙ワシントン・ポストによれば、ホワイトハウスに決定が伝わったのは声明が発表される