1. はじめに 1980年前後からプログラム言語で日本語が取り扱えるようになったが,ベンダごとに仕様が異なり相互の互換性がなかった.日本語機能の標準化は,国内だけのJISにはせずに,国際化(internationalization)機能と一般化して国際規格にすることにした.1990年以降,多くの言語規格で国際化機能は採用され,1998年の国際化の枠組み 1)とプログラム言語規格作成ガイドライン 2)の2つの技術報告(TR:Technical Report)の発行で,国際化の標準化活動が一段落した. プログラム言語の国際化では,単に漢字などのマルチバイト文字処理だけでなく,金額の単位や日付・時刻の表現など「国・地域・言語・習慣による違い」も対象としている.ここでは,この2つについて,標準化の経緯と具体的な仕様を紹介し,今後に課題について述べる.なお,具体的な仕様はページ数の制約によりCOBO