ニーチェは著作「人間的な、あまりに人間的な」の中で次のような格言を残している。 『あらゆる人間は、いかなる時代におけるのと同じく、現在でも奴隷と自由人に分かれる。自分の一日の三分の二を自己のために持っていない者は奴隷である。』 現代日本の被雇用者(サラリーマン)は奴隷なのだろうか、それとも自由人なのだろうか。実際に計算して検証してみた。 法定労働時間は1日8時間だ。法定労働時間の定義は「労働者が使用者に労務を提供し使用者の指揮命令に服している時間」で、つまり言葉を選ばずに言うと奴隷として働いている時間ということになる。 (もちろん自分のやりたいことをして楽しく労働している人もたくさんいるだろう。しかし、ここではあくまで法律上の義務が生じるという点から労働時間は自分の自由にならない時間とみなす。) 一般的な例では、1日の労働時間は8時間だが休憩も合わせて拘束時間が9時間となることが多い。日本