大阪ガスは2006年初頭に,FOMA/無線LANデュアル端末「N900iL」を約6000台を導入した。 全社を上げてモバイル・セントレックスに取り組むという先端的な試みに乗り出した狙いは,同社が目指すワーク・スタイルである「ユビキタス・オフィス」を実現するためだ。社内や社外を問わず,いつでも自分のオフィスにいる時と同じように情報にアクセスし,情報発信できる環境を作ろうと考えたのである。 これを実現するには,社外では携帯電話,社内では無線LAN経由の内線用IP電話として使えるN900iLがうってつけだった。同時期に4000台の固定IP電話も導入したが,こちらは会議室やグループなど,代表番号着信用途で使っている。 モバイル・セントレックスとIP電話の大規模導入に併せて,WAN環境も見直した。専用線から広域イーサネットに切り替えたのだ。結果的に,音声通信やデータ通信など年間の通信コストを,トータ