本県の幕末史、自由民権史に1ページをしるした客自軒。世良修蔵は正面の旧北棟2階から飛び降りた、とされている 敷地面積約11万平方メートルの福島市民家園は同市西部の吾妻山ろくにある。敷地内には民家園で初の国指定重要文化財となった旧広瀬座をはじめ、県指定重要文化財の旧奈良輪家、旧菅野家など民家を中心に9棟の建物群が並んでいる。 天気のよい日には木漏れ日が差し込み、ヒバリがさえずりながら天空を目指す。建物だけでなく、火の見やぐらや井戸、風呂場まで再現した園内は、江戸時代にタイムスリップしたような錯覚を覚えさせる。 昨年、開園20年を迎えた民家園はハイキングコース、体験学習の場上して、市民の間にすっかり定着しているが、整備が完了したわけではない。福島市教委は「浜通りの民家も移築して、総合的な民家の保存施設にしたい」意向だ。 民家園を代表する建物の一つ客自軒で、1868(慶応4)年旧4月20日未明、