2010年03月07日17:26 カテゴリ経済テクニカル 構造改革はGDPギャップを拡大するか* 「需給ギャップ35兆円」をマクロ政策で埋めるという話は一種の都市伝説で、ここ1年余りの日本をみても、財政・金融政策の効果はほとんどない。それは輸出の急減などのリアルな需要ショックを政府が埋めることはできないからだ。こういう数量ショックは、基本的には相対価格が変化して調整するしかない。金融政策は、その調整を促進する効果はあるが、需要ショックを埋めることはできない。 こういうときよく出てくるのが、「不況で構造改革をして生産性を上げると、供給が増えてGDPギャップが拡大する」という話だが、これはGDPギャップの概念を誤解している。GDPギャップをわかりやすく「需給ギャップ」と呼ぶことが多いが、これは厳密には需要と供給のギャップではない。 内閣府の説明によれば、GDPギャップの定義は(現実のGDP-潜
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