自分の体について少し考えてみてほしい。正常に機能しているだろうか? 血液は滞りなく流れているだろうか? 痛いところはないだろうか? 苦痛あるいは快楽を感じないかぎり、 ほとんどの人は自分の臓器や体の部位について考えることはない。私たちの体はそれぞれの役割を果たしており、生きているあいだは働き続けている。 2015年8月、私は右の脇腹に痛みを感じた。肋骨のすぐ下だ。病院に行くと、胆のうかもしれないと言われた。小さな臓器に不具合が生じただけで、食事やライフスタイルを変えるなんて。嫌だなと思った。痛みが強い場所をさすりながら、セラピストにこう話したことを覚えている。「こんなことで内臓を意識するようになるなんてね。何かが起きなければ、考えることすらないんですね」 その後、何度か検査し、痛むのは胆のうではなく肝臓だとわかった。超音波検査で左胸にビー玉大の腫瘍が見付かり、そこから脊椎と肝臓に転移してい
![ステージ4の「がん」になって初めて気づいたこと](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5fce047eb6e756fbf3d54e4b8e49e73611d87b1d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimg.buzzfeed.com%2Fbuzzfeed-static%2Fstatic%2F2017-08%2F25%2F1%2Fcampaign_images%2Fbuzzfeed-prod-fastlane-03%2F--2-12297-1503639252-2_dblbig.jpg)