大手電機メーカー、パナソニックが揺れている。創業103年目、グループ全体で26万人が働く、日本を代表するものづくり企業だ。しかし、ここ数年、事業売却や撤退の表明が相次いでいる。会社は来年4月に経営トップが9年ぶりに交代する。そして2022年4月には持ち株会社へと移行するという。巨大メーカーは一体どこに向かうのか、取材を進めると根深い課題が横たわっていることが見えてきた。(大阪放送局記者 甲木智和・谷川浩太朗) 格闘家のボブ・サップ氏が金色に輝く巨大なボールを会場に投げ入れ、野太い声で「ディーガ!」と絶叫する。ブルーレイ・DVDの録画再生機の新商品発表会の1シーンだ。会場は明るく、勢いが感じられた。しかし、これは残念ながら最近開かれたものではない。2004年3月、電機業界が“デジタル家電景気”に沸いていたころ、旧松下電器産業が行った記者発表会だ。 かつて薄型テレビやビデオカメラ、冷蔵庫からド
![ビジネス特集 パナソニックはどこに向かうか? | NHKニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/775bc74c3384f44e853a126f1ee12449a827f5f0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww3.nhk.or.jp%2Fnews%2Fhtml%2F20201221%2FK10012776241_2012221016_2012221018_01_02.jpg)