ブックマーク / delete-all.hatenablog.com (2)

  • 愛のキチガイに生まれたわけじゃない。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    生来薄情家の僕が家族とか愛とかをほとんどキチガイのように謳うようになったきっかけは道徳の教科書でも新興宗教でもなく肉親の自殺だ。20年前オヤジが自殺したとき僕はまだ十代の子供で、もちろん悲しかったけれど、むしろ、心配して駆けつけてくれた人たちから「オヤジさんの分も生きろ、頑張れ」と言われて「オヤジの分ってなんだよ」とムカついたりしていた。ムカつきは僕自身へのものだった。「こうすれば救えたんじゃないか」そんな仮定を立てたあとには後悔だけが残った。そんな後悔が、人々が優しさから言ってくれる「オヤジさんの分も」と一緒くたになって重荷になりムカつきになっていた。年齢を重ねるにつれ、オヤジが感じていた重圧をモザイク越しのようにぼんやりと想像できるようになった。同時に責任や重圧とともに増していく充実感や楽しみをどうして命と一緒に捨てられたのかはわからないままだ。そういう理解と不理解が肘を張り合って僕の

    愛のキチガイに生まれたわけじゃない。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    web_officer
    web_officer 2012/02/10
    相変わらず読ませる文章だ
  • 福祉の向こう側にいる悪 - Everything You’ve Ever Dreamed

    僕は品会社の営業課長、顧客は一般企業や官公庁から老人ホームまで多岐にわたる。今日はある社会福祉法人との商談だった。その法人は特別養護老人ホームをはじめとしたさまざまな福祉施設を運営していて、代表者である理事長は地元では名士として通っている人物だ。 老人ホームの事についての商談。何回かの面談を通じて、理事長の人柄や福祉に対する考えや熱意に触れるたびに「さすが名士だ」と感心したものだ。彼はいつもこんなことを言う。「この国の福祉は限られた予算でやっていて厳しい状況にある、ウチの施設の場合、入居者の方からいただいたお金や公的な補助金を職員一同無駄を切り詰めてやっているが余裕はない、頑張っているスタッフの待遇も良くしたいがままならない、私財を投じるにも限界がある」。彼は別れ際の僕にこう言って面談を締めるのだ。「福祉という事業の特性と実態をご理解いただいて」。<(価格を)勉強してくれ>というわけだ

    福祉の向こう側にいる悪 - Everything You’ve Ever Dreamed
  • 1