前回までに説明した3つのコツについて,すでに自信のある読者は,次の応用編にチャレンジしてもらいたい。これを完全に会得すると,どんなに偉い企業のトップにあっても,必ず「頭のいいやつだ」と思われるし,世間の評論家諸氏のような賢そうな人たちの言っていることのほとんどが,「なんだ,この程度か」と思えるようになる。そのコツとは「常に,時間,視座,アナロジーの3軸で考える」ことである。 「時間」で考えるとは,物事を長いタイムスパンで捉えることを指す。実はコンサルティングには,歴史の知識が大変役に立つ。経営者の大半は歴史好きなので話題の提供にもなるし,時間軸を伸ばすとなぜか説得力が高まるのである。「金融恐慌の再来」とか「第2の敗戦」など,経済評論家がよく使う表現だが,筆者は100年以上のもっと長いスパンで語ることをお勧めしたい。思いっきり100年単位で伸ばしてみると,逆に新鮮な感じが出てくる。 例えば,
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