仲春はゆっくりと通り過ぎる 寝て起きたら3月である。今日の東京の最高気温は20度を超えている。正月のインフルエンザが完治して、これでやっと健康で文化的な本年度を始められるぞ、と意気込んだのも束の間、今度は原因不明の高熱を出して1週間寝込んだ。 脳がグツグツ煮える音が聴こえそうなほど…
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大将です。 昨日、起業家の友人X君と2年ぶりに出会い飲みに行ってきた。 X君とは5年ほどの付き合い。2年前の彼はその独特の個性と、センスで事業を展開し、メディアでもいろいろと取り上げられて注目されていた(ITじゃないよ)。 いつも笑顔で商売の話をするときは目をキラキラさせながら語るような男で、純粋に商売が好きで好きでたまらないといった感じの奴だった。 俺の目から見ても「こういう奴は絶対成功する」と確信し、俺の持つ商売のノウハウを教えたりしていた。カワイイ後輩だったので少しでも俺が力になれたらと考えていた。 俺にそう思わせるという段階ですでに才能がある(笑)。ついついいろいろと教えたくなってしまうキャラクターなのだ。 人格良し。人当たり良し。愛嬌良し。 根性良し。野望良し。理念良し。 しかしX君は失敗した。 一時、新聞・雑誌・TVなどのあらゆるメディア脚光を浴び続けていたX君だったが、商売の
図1 2006年度の世界市場における携帯電話メーカーのシェア ガートナー調べ。ソニーとエリクソンの合弁企業であるソニー・エリクソンが躍進しているものの,“純”日本メーカーのシェアは非常に小さい [画像のクリックで拡大表示] 最近,世界的に見れば日本の携帯電話メーカーの凋落(ちょうらく)が著しい(図1)。 携帯電話はユビキタス時代の中核機器である。日本メーカーの国際競争力低下は他の国内産業にも大きな影響を及ぼす可能性が高い。総務省もこのまま放置してはいけないと重い腰を上げて議論を始めたが,混沌(こんとん)を極めているのが現状だ。一体,日本の携帯端末産業には何があったのか。今回から始める連載で,日本メーカーの国際競争力低下の真因を探ってみたい。 その前に,筆者と携帯電話産業との関わりについて,少しだけ説明させていただきたい。筆者は1995年から大学で通信工学の研究を始めた。当時,国内の通信業界
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