「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです」「電車運行維持のために『ぬれ煎餅』を買ってください」。銚子電鉄は2006年11月17日、こんな緊急報告を自社のホームページトップに掲載した。一見、冗談のようにも見えるが、本当にマジなのだ。 緊急報告にはこう書かれている。 「弊社は現在非常に厳しい経営状態にあり、鉄道の安全確保対策に、日々困窮している状況です。年末を迎え、毎年度下期に行う鉄道車両の検査(法定検査)が、資金の不足により発注できない状況に陥っております。このままでは、元旦の輸送に支障をきたすばかりか、年明け早々に車両が不足し、現行ダイヤでの運行ができないことも予測されます」 「ぬれ煎餅」の年商は鉄道部門の2倍以上 そこで銚電が修理費を稼ぐためにお願いしているのが「ぬれ煎餅」の購入だ。「ぬれ煎餅」は煎餅生地を焼き上げた後、醤油だれをつけてそのままの状態にした柔らかい煎餅だ。価格は税込みで