資本鎖国のリスクを指摘したのは野口悠紀雄氏だが、人材鎖国の問題もかなり深刻だ。コメントで教えてもらったが、NYタイムズまで、日本のIT産業からエンジニアが逃げていく問題を指摘している。 この10年で、日本のエンジニアの数は1割へった。特にITゼネコンは3K職場というイメージが定着してしまったため、優秀な学生は外資系を志望する。グーグルへの求職者は年間100万人を超えたが、富士通は2000人の求人でも1割の欠員が出た。それでも79%の日本企業が「外人エンジニアを雇う気はない」という。厚労省は「15万7000人の外人エンジニア受け入れた」というが、アメリカでは780万人だ。日本の受け入れ人数はシンガポールや韓国にも劣る。 結果的に、日本のハイテク産業はアジアに拠点を移さざるをえない。日本よりインドやマレーシアやタイのほうが優秀なエンジニアを低賃金で雇えるからだ。資本鎖国を求める日本経団連で