土曜日に封切られた『ホテル・ルワンダ』、初日は満員御礼だったようです。 よかったと思う反面、「本当にわかってるのかな?」とも思う。 『ホテル・ルワンダ』を観て、「アフリカは悲惨だな。先進国が何かアフリカのためにしてやれることはないか」と思うのは、間違っている。 この映画は、そういう風にも作ることはできたが、テリー・ジョージ監督(アイルランド人)はそう作らなかった。 国際社会や政治の問題としても描かなかった。 最初のシナリオにはルワンダの虐殺の全体像が、あの『トラフィック』にも似た群像劇の手法で書き込まれていたが、監督はそれをバッサリ切って、その代わりに、主人公ポール一人に焦点を絞った。 多数派のフツ族でありながら少数派ツチ族の虐殺に加担せず、ツチ族1200人をかばい通した一人の男、ポール・ルセサバギナさんという男の生き方を見せる映画として完成させた。 わかりやすく言ってしまうと、 「アフリ