「詰め込み教育をやめてゆとり教育だって? 何をトンチンカンなことやってんだか……」――。本来、「詰め込み教育」にはいい詰め込みと、悪い詰め込みがある。タフな「専門知識」を獲得できる詰め込み方とはどういう方法か。 私がテーマにしているのはあくまでも「社会人に対する専門知識の教育」ですが、社会人といってもその知識は「学校での教育」をベースにしている以上、「教育」問題を考えるときに「ゆとり」という単語を外すわけにはいきません。 情報量は多い方が覚えやすい いわゆる「ゆとり教育」が本格的に始まったのは1996年からのようですが、それ以前から「ゆとり化」の流れは確実に存在していました。実際、1980年代前半にもこの種の動きがあったことを私は自分の体験として覚えています。 率直に言って、「詰め込みをやめてゆとりだって? 何をトンチンカンなことやってんだか……」と、当時中学生だった私は思っていました。
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