30日午前6時25分ごろ、東京電力福島第1原発4号機の燃料貯蔵プールで、冷却装置の異常を知らせる警報が鳴り、装置が自動停止した。東電によると、放射性物質を含む水の漏洩(ろうえい)はないという。プールの水温は急上昇しておらず、東電は1日から復旧作業を行う。 東電が現場を調べたところ、主電源と冷却装置をつなぎ、非常時に電力を供給する無停電電源装置(UPS)が故障したとみられる。 冷却装置は貯蔵されている燃料を冷やすためプールの水を引き出して、冷却し再びプールに戻す仕組み。2系統あり、予備系統の装置を起動させて冷却を再開させようとしたが、2系統とも同じUPSを使用していたため再開できなかった。東電はUPSを迂回(うかい)させて冷却を再開する方針。 プールの水温は、装置の停止時で約31度。午後6時現在で36・6度まで上昇した。東電は、冷却できない状態が続いた場合、保安規定上の管理温度の上限の65度