私はこれまで「水からの伝言」、いわゆる水伝に批判的でした。水が紙に書いたメッセージを読解できるなどと言うたわごとを受け入れるのは、これまで自分が歩いてきた道を真っ向から否定することだからです。水伝がもたらすのは思考の放棄です。ファンタジー世界にどっぷりと漬かりこんで、事の真偽を自分の頭で考えるという姿勢をまったく無価値にしてしまいます。 しかし、どうやら私が間違っていたようです。 これほど長い間にわたって、みんなが信じているのですから、水伝は正しいに決まっているのです。我々は考えを改めるべきだったのです。水が言葉を理解できると多くの人が信じているのなら、それは正しいのです。疑っている我々が間違っていたのです。今でも遅くはありません。水には善悪、良否を判断する力があります。我々は間違いを犯す自分の判断などさっさと捨て、水に判断をゆだねることで心の平安を取り戻すことができるのです。 水に判断を