中国で唯一の政府公認労働組合の最高幹部が、中国国内の労働運動に対する「敵対的な外国勢力」の関与疑惑について警告し、労働者の権利擁護団体の間で不安を引き起こしている。 中華全国総工会の李玉賦・副主席の発言が出たのは、非政府組織(NGO)が、NGOの監視を強化して活動を困難にすることを目指す新法に備えている時のことだ。新法の草案は公表されていない。 政府関係者と支配政党の共産党員が読む国営雑誌「瞭望」の最新号のインタビューで、李氏は「敵対的な外国勢力が浸透工作を強めている」「彼らは一部の違法な『権利』団体や活動家の助けを借りて、労働者階級と労働組合の結束を崩そうとしている」と述べた。 同氏は、3月5日の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)開幕を数日後に控えてそう語っていた。年に1度開催される全人代では、外国政府が多方面で中国に突きつけるとされる脅威が繰り返されるのが常だ。李氏は総工会内の党委