パソコン通信から数えれば、ネットワーカー歴30年超。インターネットが一部の尖った人たちのものから一般ピープルのものになっていくプロセスを、リアルタイムでワクワクしながら見てきました。でもこの5年間ほどで、ネット空間との付き合いを少しずつ減らしてきています。特にGoogleのサービスや、「フレンド」「スペース」など閉じた場を作ることのできるSNSの使用は、どんどん減らしてます。しんどいから。 プライバシーが守られた空間と、そうではない空間の境界は、もともと危ういもの。インターネットがなかった大昔、几帳や薄い壁の向こうで人が話す内容は聞いて聞かないことにするという大人の知恵でプライバシーをお互いに守っていたようすは、数多くの古典文学作品に現れています。そのように意識して人と人の間の社会的距離を維持しないと暮らしや健康が成り立たないことを、人間は経験的に知っていたのでしょう。 インターネットとい