海上自衛隊の新型護衛艦「もがみ」（基準排水量3900トン）が28日、三菱重工業から海自側に引き渡され、就役した。船体をコンパクトにしコストをおさえて建造。乗組員を通常の護衛艦の半数程度におさえて「省人化」を実現しつつ、「1隻で多用な任務」を掲げる新たな護衛艦だ。 もがみは、「FFM」と呼称される海自の新型護衛艦で最初に建造された1番艦。通常の護衛艦より一回り小さい全長133メートル。2019年10月、2番艦の「くまの」と同時期に起工され、初期経費を含めた2隻の建造費は1055億円だった。 就役に先立ち、三菱重工業長崎造船所（長崎市）で28日午前に行われた式典で、鬼木誠防衛副大臣は「我が国を取り巻く安全保障環境はこれまでにない速度で厳しさを増している。平時の警戒監視、有事の対潜（水艦）戦、対空戦、対水上戦のほか、多様な任務への活用が可能となった最新鋭護衛艦の1番艦として期待は極めて大きい」と