ブックマーク / jougetu.hatenablog.com (7)

  • 安っぽい記事で、自分のバカ度を公開しておく意味 - 星の動く音がうるさい

    何ヶ月もかけて、渾身の記事を作ろうとすると失敗する。 渾身の論文を書こうとしたせいで、5年間に1も論文を書けなかった教授がいて、それに対して内田樹がこう言った。 ちょっとしたきっかけで渾身の論文が中断し、周囲の期待が高かったし、人の自負もあり、中途半端なものでお茶を濁すわけにはいかない、というので、ごりごり勉強しているうちに、批評眼が冴えて、自分の文章の完成度の低さを許せなくなり、書いては破りしているうちに、そのテーマの「旬」が過ぎてしまって、公開できなくなる。定期的に、頭の中身を満天下にさらせ。大いなる暗闇は要らない。真実含有率を示せ。 私のことか? はやめに自分のバカ度を公開しておかないと、書いては破りしているうちに公開すらできなくなる。 眼高手低(がんこうしゅてい)、という四字熟語もあるけど、先に美意識が先鋭化すると無限地獄に落ちていくことがよくわかる。 表現しただけが値打ちにな

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  • 「待つ」ということを人生の一部に入れたい - 星の動く音がうるさい

    ブログを書いてる最中は、気になる数行を頭に入れてから、席を立つようにしてる。 お風呂掃除とかトイレ掃除とか、日常の雑務をこなしていると、その数行が蒸してきたり、逆にサッパリ抜け落ちたりして、自動的に選別される。 偶然の働きに身をゆだねて、理性を退避させたところに、「水が満ちてくるように」何かがやってくるのを待つ。 そんな風に、「待たないようにして待つ」ということを少しずつ人生の一部に入れられたらいいなと思う。 創造的な作品づくりには、そういう「ゆるみ」が必要だと言うので、いい文書を書くときにも、前のめりにならずにゆるく待つのは有効だと思う。 でも最近はそれだけでなくて、もっと予測不可能的に待ちたいと思い始めてきた。 何かを待っているのに、何を待っているのかわからないという狂人じみた不合理が、人生に大切な気がする。 「すばらしい日だな。こんなに何もなくて、こんなにすばらしい日は、一生のうちに

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  • 詩は再現か - 星の動く音がうるさい

    過去の感覚 寂しさに 宿を立ち出(い)でて 眺むれば いづこも同じ 秋の夕暮れ (良暹法師) 寂しくて寂しくて仕方ないときに外に出たら、夕焼けが、愕然と拡がっていた、感覚を忠実に再現している。 詩は、過去の感覚の再現である、という哲学者は多い。 西田幾多郎によれば、詩は純粋経験の再現である。 事実上の花は決して理学者のいうような純物体的の花ではない、色や形や香をそなえた美にして愛すべき花である。ハイネが静夜の星を仰いで蒼空における金の鋲(びょう)といったが、天文学者はこれを詩人の囈語(げいご)として一笑に附するのであろうが、星の真相はかえってこの一句の中に現われているかも知れない。 西田幾多郎『善の研究』p.81-82 ところで、私は哲学を読むときには、「どうすれば真実を手にすることができるか」というテーマで哲学者たちが闘っていると想定して読んでいくとわかりやすいのではないかと思っていて、

    詩は再現か - 星の動く音がうるさい
    windryo2005
    windryo2005 2016/05/16
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  • 「どっちもどっち」という相対主義は、仏教と神道のせい - 星の動く音がうるさい

    議論における価値相対主義 日では意見が対立しても、みんな仲良し和の精神で「どっちもどっち」と無限包容され、全体の中に帰一する。 会議の報告書は両論併記で終わり。 喧嘩をしても「どっちもどっち」で終わる。 価値の比較考量ができてない。 痴漢にあった女性だって、服装がえっちすぎると言われて、原因と責任が混同されて、どっちもどっちの論理で一蹴される。 対立が存在しない。 一方、欧米では対立する意見同士は徹底的に対置される。 お互いが自説の優越性を示すために、論敵の意見を細かく分析して、自分の意見も細かく分析して、意見が洗練化されていくのにともなって論点が明らかになり対立が先鋭化、さらに細かく問題が分解されることで、基礎的な命題群のあいだに等質性ないし共通性が見出されることにより、急激に、両者が牽引されるという、反発と牽引の理論が活性化して意見がまとまることがある。 この違いは、仏教と神道と儒教

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  • 恋愛相手は誰でもいいか - 星の動く音がうるさい

    恋愛相手の交換不可能性 好きな人ができたら苦しくなる理由は、相手のことが四六時中、頭にこびりついてくるから。 朝起きたらもう、あの人を考えていて、夜歩いているだけで、どうしてもあの人といっしょにいたくなる。 どうしてもあの人といっしょにいたい、あの人以外には考えられないというのは、対象の取替えがきかないということで、これは言い換えれば、どうでもいい他人だった相手が、誰とも交換不可能な絶対的な相手になってしまったということ。 「どうしても、あの人でないとダメなんだ」という恋愛相手の交換不可能性は、なぜ生じるのか。 鷲田清一によれば、「あなたにずっとそばにいてほしい」と恋愛相手に言われることで、「あなた」というかたちで、自分の輪郭をきちっとまとめてもらえるからである。 つねに人は自分が自分であるという確かな根拠が見当たらないという不安を抱えている。 その不確かな自分の存在が、交換不可能なほどの

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  • 美は余剰か - 星の動く音がうるさい

    美は内部にある あくせく働いて、いろいろ失敗して、たくさん叱られて、くたくたになって会社から帰っているのに、顔を上げてみれば、地平線の向こうでは夕焼けが爆発して、いたずらに色彩を濫費してるとき、私の理性を無視して、強制的に美が与えられる。 疲れてるのに、美しいなって感じちゃう。 雲が紫に染まって、赤が太陽に統括されて、ふざけてるくらい、色が無駄づかいされて、しかも迅速に消えること。 無意味に、おしみなく美が与えられることで、今日の瑣事が無効になる。 私のような対極の存在に与えられるほどの、大きな美があふれていて、自然自体にとっては一個の余剰である。 そこでは自然に美自体が実在するのではない。 美は、自然から弾き出されて、余ってる。 弾き出された美は、どこにあるのかといえば、私の心の中にあるとしか言えない。 心の中にあるのなら、人それぞれ違うものになるけど、現に、それぞれが好きなように美を感

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  • 毎日3時間、ぶっ通しで読書するとどうなるか - 星の動く音がうるさい

    今やってること パソコンとスマホを排除して、毎日3時間机から離れずに、「最優先」の読書する 結果(導入して一ヶ月目) ・死にたくなくなる。「今日も目標を達成できなかった。何やってんだろう」と寝る前に布団の中で死にたくなる現象が減った。 ・4日以内に、読みたいが片づく。 ・実験7日目までは、読んでいる途中で注意が散漫になって、1時間に3ページすら進まないことがあったのに、8日目からは、なぜか注意の持続力がついて読むスピードが上がった。 ・1日10時間読書できるようになった。1日10時間以上の読書ができたのは、人生では4日連続が限界だったのに、導入した直後12日連続でできたので、読書時間の総量を押し上げる波及効果があった。 先行者 ↑ そもそも3時間主義を開拓したのは、この方。 平日3時間ぶっ通しで文章を書くという習慣を導入した結果、導入前には3分作業して10分インターネットに没頭という

    毎日3時間、ぶっ通しで読書するとどうなるか - 星の動く音がうるさい
    windryo2005
    windryo2005 2016/03/08
    参考になります 素晴らしいです
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