BUCK-TICKは我々の期待を裏切ってきたバンドだ。もちろん良い意味で。目まぐるしく移り行く音楽シーンの中で、次々と先進的な音楽と予想だにしない世界を見せてくれた。チャートやブームに影響されることなく、メインストリームからは離れた場所にいた。世間からは大きく注目されることは少なくとも、邦楽に興味のない洋楽ファンにだって誇れることが出来るバンド、それがBUCK-TICKである。そして今ここに、またとんでもない1枚が放たれた。『或いはアナーキー』約1年9カ月振りとなるニューアルバムである。 力の抜けたギターのカッティングで今作は幕を開ける。呪文のように連呼される“Gadji beri bimba - ガジベリビンバ -”が表すような、今井寿のナンセンスな言葉遊びが、櫻井敦司とのツインボーカルによって強烈なインパクトを与えるディスコナンバー「DADA DISCO」。そこから星野英彦作曲「宇宙サ
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