2018年10月2日 2018年ノーベル生理学・医学賞:がんを攻撃をする免疫のブレーキを外す新たな治療法を発見した本庶佑氏らに がんの治療は,長らく「手術,放射線照射,化学療法」の3本柱と言われてきた。2018年ノーベル生理学・医学賞は,4本目の柱である「免疫療法」を打ち立てた,京都大学特別教授の本庶佑氏と米テキサス大のアリソン(James P. Allison)教授に贈られる。 本庶氏とアリソン氏は,がんを攻撃する体の免疫系にブレーキをかける仕組みをつきとめ,そのブレーキを解除する「免疫チェックポイント阻害剤」を発見した。それまで打つ手立てがなかった進行したメラノーマなどに対する治療の選択肢となり,がん治療の新たな可能性を開いた。 両者の研究はまったく異なる動機から,独立に始まった。先にカギとなる物質を発見したのは本庶氏らのグループだ。1992年,石田靖雅氏(現奈良先端科学技術大学院大学
東京都大田区大森──。 民家の一室に設けられた暗室で、白衣を着た男が小さなモノクロ写真と向き合っていた。男の名は村林孝夫さん(68)、職業は写真修復師である。 村林さんのもとには、全国から古い写真の修復依頼が舞い込んでくる。 例えば、横浜に住む女性から送られてきた2枚の古い写真。1枚は軍服姿のポートレート、もう1枚には軍服姿の男性と、女性の母親が写っていた。出征直前の女性の弟2人を撮影した写真だという。出征先で戦死した2人の弟の姿を残した写真は、退色が進み、表情までは見て取れない。 村林さんは、この2枚の写真を18工程に及ぶ修復方法によって復活させた。 後日、女性から届いた手紙には、《写真を見たひとり暮らしの母が、ボロボロと涙をこぼしました。親孝行ができて私もうれしかった》と綴(つづ)られていた。 村林さんは、10年以上の試行錯誤の末、古くなり傷んだモノクロ写真を世界で初めて化学的に修復す
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