岡山県がロボットスーツ「HAL(ハル)」を病院や介護老人保健施設に貸し出し、リハビリ効果を検証する事業で、2011年度に対象とした脳卒中患者や歩行困難な高齢者らの約3分の1が途中で使用を中止していたことが2日、分かった。装着に手間取ることなどが理由。県は12年度以降も支援を強化して事業を継続し、介助する職員のスキルアップなどを図る方針だ。 HALは筑波大大学院の山海嘉之教授(岡山市出身)が開発。大学ベンチャーのサイバーダイン社(茨城県つくば市)が製造販売している。脳から出る電気信号を読み取り、モーターを作動させて手足の動きをサポートする。 県は20台を施設に無償貸与し、11年度から3年間で歩行時間や歩行距離、日常生活の改善データを収集・分析する計画。初年度は岡山、倉敷市など5市町の17施設で計65人が使用を試みた。 県医療推進課によると、このうち44人は計画通りに訓練を終えたが、21人は途