6月下旬に起きた北海道新聞記者「侵入」逮捕事件で、メディア関連団体などから関係各所への抗議声明が相次いでいる。 批判の声は、取材中の記者を“逮捕”した旭川医科大学や関係者の捜査を続ける北海道警察のみならず、当該記者の所属する道新本社にも向けられており、また同社内では事件直後から若手・中堅記者らが社の姿勢に疑問を呈する声を上げていた。逮捕の一報から1カ月が過ぎてなお、その声はしばらく収まりそうにない。 ■道新の姿勢に内外から批判 事件が起きたのは6月22日夕。学長人事をめぐる選考会議が開かれていた旭川医大で、会議室のある建物に“侵入”した北海道新聞旭川支社報道部の女性記者を同大職員が現行犯逮捕し(常人逮捕)、北海道警察旭川東警察署に引き渡した。同日は多くの報道関係者が旭川医大構内に出入りしていたが、午後になって同大が会議室付近への立ち入りを制限、会議終了までは取材を控えるよう各社に申し入れて