県は9日、諏訪郡下諏訪町の諏訪湖で、浮葉植物ヒシを湖底から抜き取る作業を始めた。発芽して間もない時期に種ごと除去して夏場の繁茂を減らす。良好な景観を維持し、昨夏に大量死したワカサギの生息環境を広げることが期待されている。 作業範囲を、試験的に実施した昨年の40倍に拡大、岸から最大500メートル離れた場所の10ヘクタールとする。9日はこのうち1・25ヘクタールで除去した。 小型船7隻に諏訪湖漁協(諏訪市)組合員が1人ずつ乗り、長さ約5メートルのロープに「レーキ」と呼ぶくしのような金属製の器具を結んで湖底を引っかきながら進んだ。レーキを引き上げて、長さ30センチほどに成長したヒシと種子を回収した。 組合員からは「短い歯と長い歯の両方が付いたレーキがよく取れる」といった声が出た。5月中にあと6日作業する予定。 作業範囲はこれまでヒシが大量に繁茂した場所で、抜き取り効果を検証する。県水大気