大晦日である。 毎年暮れのこの時期は、NHK『紅白歌合戦』について、さまざまな話題が取りざたされる。 今年も今日で解散となるSMAPが出場するか否かで、何度も記事が発表された。 他にも出場者・司会者・曲目・曲順・審査員などが決まる度に、多くの記事が出された。果ては歌を歌わないゲストが誰で、何をするかに至るまで取り沙汰される。まるでこの時期は、紅白を中心に世界が回っているかの大騒ぎである。 傍観者から見ると、NHKは言うに及ばず、多くのメディアが『紅白』を大事件の如く扱っているように見える。 確かに娯楽の少なかった“かつて”は、『紅白』は一大事だったのだろう。 『紅白』過去の栄光ビデオリサーチ社が発表する「歴代の高世帯視聴率番組」を見ると、トップは1963年放送の『紅白歌合戦』で、2~8位が60%台に対して81.4%と突出して高い。 しかも2位「東京五輪 バレー女子日本対ロシア」(1964年