世界的な「自動車不況」を受け、自動車各社の減産や人員削減の嵐がおさまりそうにない。16日はトヨタ自動車、ホンダ、三菱自動車、ヤマハ発動機、日野自動車が国内外の工場の稼働停止を相次いで発表。うちホンダは4月末に期間従業員がゼロになる見通しだ。新年以降は各社の収益が一段と圧迫されており、富士重工業は今期の連結営業損益が15年ぶりの赤字になると発表。すでにトヨタのほか、日産自動車も営業赤字に転落する見通しとなっており、自動車メーカーの業績悪化は“底なし沼”の様相だ。(田端素央) 「今後の販売状況によってはさらなる生産調整(減産)が必要になる」。営業赤字転落を発表した会見で富士重の森郁夫社長は先行きの見えない自動車業界の苦境を代弁した。週明けまで株式市場が閉まる金曜の午後。各社からはネガティブな発表が相次いだ。 トヨタは販売の落ち込みが激しい米国とカナダの完成車7工場で1月から4月初旬にかけて最大