低賃金、アニメ界の先行きを不安視 海外でも評価の高い日本のアニメだが、日本アニメーター・演出協会(JAniCA)がまとめた2008年度労働実態調査(対象約2000人、有効回答728人)によると、制作を支える若いアニメーターらの生活は厳しい。20代の平均年収は約110万円、30代約213万円で、これは民間企業勤務者の平均年収約437万円(国税庁調べ、2007年)を著しく下回る。 アニメーターの多くがフリーランスで歩合制。労働基準法の最低賃金は適用されない。 5月に東京大学で開かれた制作関係者らのシンポジウムでは、アニメ界の先行きを不安視する声が相次いだ。 同シンポの討論会では「優秀な若手ほどすぐ辞める」(専門学校講師)、「新人でも要求水準が高く、数をこなせない」(アニメーター)など現場の悲痛な叫びが聞こえてきた。 対応策について「新人は固定給がよい」(アニメーター)、「発注側のテレビ局やスポ