思い返せば、大阪の地に降り立ったのは6年ぶりだった。大学時代の友人の結婚式に出たとき以来だ。 大学生活を京都で過ごし関西の友達も多かった私は、就職して名古屋に住んでいた頃はときどき関西にも遊びに行くことがあった。しかし、東京に引っ越してからはそれもめっきりご無沙汰だ。 そんな私が今回大阪を訪れたのは、「下水道展」の取材のためだ。 この夏に転職し、私は土木系雑誌の編集職となった。この雑誌で扱っている内容は「下水道を作るための、道路工事の技術」についてだ。 大学は地理学専攻だったということもあり、道路やご当地マンホールなどへの関心は全くなかったわけではないが、それでも「下水道を作るための技術」なんていうものにこれまでの人生で関心を持ったことはなかった。 ところが、いざ仕事で携わり始めてみるとさまざまなことが分かってきて面白みを感じるようにもなってきた。下水の水は薬剤ではなく微生物によって浄化さ
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