岸田文雄政権の発足に伴い、自民党の若手注目株の顔ぶれに変化が生じている。世論調査で首相候補として人気の高い小泉進次郎前環境相が要職を外れた一方、福田達夫総務会長や小林鷹之経済安全保障担当相ら衆院当選3回の若手が党幹部や閣僚に抜擢(ばってき)された。甘利明幹事長は「脱原発」を持論とする小泉氏と対立した経緯があり、不遇の日々が続く可能性がある。 「当選すれば間違いなく大臣になる候補者の一人だ」。小泉氏は17日、東京都町田市のJR成瀬駅前で衆院選の立候補予定者をこう持ち上げた。ただ、小雨だったとはいえ、駅前に集まった聴衆は100人程度。環境相就任前は数千人規模を呼び込んだ小泉氏の集客力に陰りが生じている。 小泉氏は衆院選に際し、9月の党総裁選で敗れた河野太郎広報本部長を支持した前議員を中心に応援に回る構えだが、党内の風当たりは強い。菅義偉政権で気候変動対策をめぐり実現性に裏付けのない高い数値目標