人が集まれば「閥」が出来るものです.派閥争いのような,集団と集団の争いはどこでも見受けられます.一般に人間は自分の集団の価値を高く,多集団の価値を低く評価します.これは内集団バイアスとして広く知られています.こういうと難しいですが,いわゆる,身びいきのことです.近年,この内集団バイアスが差別を生み出す基本的メカニズムのひとつだと考えられています.そこで,今日は低学年の小学生における内集団バイアスについて取り上げた論文を紹介いたします. Bigler, R., Jones, L. C., Lobliner, D. B. (1997). Social categorization and the formation of intergroup attitudes, Child Development, 68, 530-543. 子どもの内集団バイアス,いわゆる身びいきについて調べるため,Big