「おばあちゃんって何でも知ってるんだね!」 「ほっほっほ、秘密じゃけどな、おばあちゃんはコンピューターなんじゃよ」 「本当!! すごい!!」 何でも知ってる、僕が大好きなおばあちゃん。おばあちゃんが実はコンピューターだったなんて!! 僕はその日お母さんにお婆ちゃんの秘密を喋ってしまった。 「ねえねえ! おばあちゃんってコンピューターなんだよ!」 「何を言っているの。早くご飯食べなさい」 お母さんは全く僕の話を信じない。それどころか、何事かお父さんに告げ口をしていた。お父さんは面倒くさそうに新聞を読みながらお母さんと喧嘩をしていた。そして僕に怖い顔で言った。 「いいか、余所でそんなこと言うんじゃないぞ」 僕はその時、おばあちゃんが「秘密だ」って言ったのを思い出した。秘密を破っちゃいけなかったんだ。それから僕はあまりおばあちゃんの家に連れて行ってもらえなくなった。おばあちゃんに逢えなくなったの