埼玉県朝霞市で2014年、当時中学1年だった少女(17)を誘拐し、2年余り監禁したなどとして、未成年者誘拐や監禁致傷の罪に問われた大学生、寺内樺風(かぶ)被告(25)=東京都中野区=の判決公判が12日、さいたま地裁であった。松原里美裁判長は「被害者は心身とも成長する上で貴重な期間が失われ、大切な思春期を過ごす機会を失った」と述べ、懲役9年(求刑懲役15年)を言い渡した。 判決によると、寺内被告は14年3月、当時13歳の少女に「(少女の)両親が離婚することになり、その話をしたい」などとうそをつき、朝霞市の少女宅付近で車に乗せて誘拐。16年3月まで千葉市や東京都中野区の自宅アパートで監禁し、少女に重度の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせた。 公判では寺内被告の刑事責任能力が争点となった。地裁による精神鑑定では、発達障害の一種である自閉スペクトラム症の傾向があったとされ、弁護側は地裁の鑑