【北京=川越一】中国の民主活動家、劉暁波氏へのノーベル平和賞授賞式を10日に控え、中国政府が態度を硬化させている。国家政権転覆扇動罪で服役中の劉氏への授賞を「圧力」と断じ、「主権への干渉だ」などと国内外に向けて“持論”を展開している。 10日にオスロで行われる授賞式は、史上初めて受賞者や代理人、親族不在で行われる。中国政府は劉氏本人や妻、劉霞さんばかりか、出席を希望する関係者の出国も制限。中国外務省の姜瑜報道官は7日の定例記者会見で、中国政府の方針に疑念を示す国際社会を「自作自演の反中の茶番劇をやっている」と罵(ののし)った。 姜報道官は「ノーベル賞委員会の決定に反対する中国の立場に100以上の国・組織が支持を表明している」との主張を繰り返している。ロシアやイランなど19カ国が授賞式を欠席するが、いずれも中国と政治的、経済的な結びつきが強い国々だ。中国政府は「根拠がある」といいながら支持国