震災の復興財源をめぐって議論が始まっています。一つの論点は増税か国債発行かということですが、20兆円ともいわれる復興財源を増税だけでまかなうことは困難なので、国債の増発は避けられないでしょう。それはいいとして、一部で高まっている「日銀引き受け」論は、意味不明です。 たとえば中川秀直氏は「今が財政法第5条のその特別な事由でなくして、何が特別な事由なのか」と国会決議による日銀引き受けを主張し、産経新聞の田村秀男編集委員は「100兆円の復興国債」の引き受けを主張しています。彼は 政府は国債の暴落懸念を引き起こさずに、100兆円を上限に国債の形で日銀から長期借り入れできるだけのゆとりがある。というのは、政府はこれまで国民の預貯金を100兆円借り上げて米国債を保有している。政府は必要なら、日銀に米国債を担保として差し出せばよい。 と書いているが、それなら普通に国債を発行して何の不都合があるのでしょう
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