NO MAN’S LAND OF WILLETS POINT Photographs by Jaime Permuth 路上で自動車修理の客待ちをするプエルトリコ出身のホセ・クルズ・サンチアゴ マンハッタンの東に位置するクイーンズの片隅に、発展から完全に取り残された一角がある。ラガーディア空港に程近いウィレッツ・ポイント地区。グアテマラ出身の写真家ハイメ・ペルムスは、生きるためなら何でもする第3世界的な空気と大都会の消費文化が入り交じるこの「忘れられた街」の日常を撮り続けてきた。 穴だらけの道沿いに崩れそうな家屋が立ち並ぶ一帯では、中南米出身の貧しい移民たちが自動車修理や車のスクラップ業で生計を立てている。だがニューヨーク市は40年以上にわたって、この地域の下水道敷設や道路整備を拒んできた。 理由は、この一帯を舞台にした再開発計画が進行中だから。すぐ脇に立つニューヨーク・メッツの本拠地シテ