花々は何かと気をそそる。花を咲かせる植物ホルモンのフロリゲン(花咲かホルモン)が葉で作られたあと、花芽を作るために茎の先端に移動して働く過程を可視化することに、奈良先端科学技術大学院大学の辻寛之(つじ ひろゆき)助教らが初めて成功した。フロリゲンが花芽に関わる遺伝子を守って、開花をサポートするという巧みな機能も発見した。 花芽形成の解明に前進する成果として注目される。奈良先端科学技術大学院大学の故・島本功(しまもと こう)教授、島谷善平(しまたに ぜんぺい)博士研究員、玉置祥二郎(たまき しょうじろう)博士研究員、坂本智昭(さかもと ともあき)博士研究員、倉田哲也(くらた てつや)特任准教授、名城大学の寺田理枝(てらだ りえ)教授らとの共同研究で、2月9日付の米科学アカデミー紀要オンライン版に発表した。