今回は、日本に暮らすムスリムによる、東日本大震災の被災者への支援活動を紹介する。震災発生直後から現在に至るまで、日本のムスリムがコミュニティとして支援活動を主体的に行ってきた。この事実は、彼らを理解するために、ぜひ知っておく価値のあることだ。 全国各地そして世界各地のムスリムが様々な支援物資や義援金を被災地に寄せた。例えばイスラム教団体のイスラミック・サークル・オブ・ジャパン(ICOJ)は、8月31日までに54回の支援活動をした。食料や生活必需品を被災者に送り届けるだけでなく、岩手・宮城・福島を中心に各地の避難所で炊き出しを行った。ICOJの中心メンバーは、日本在住歴の長い外国人ムスリムだ。しかしマレーシアやインドネシアなどイスラム圏からの留学生や日本人ムスリムも、彼らの支援活動に加わった。 このコラムでは、東京都豊島区の大塚モスクを拠点にした、日本イスラーム文化センターによる被災者支援活