戦後すぐから続くアメリカのメディア支配 ‥‥ここまで読んでくれた読者は、アメリカという国は実に幅広く言論統制・プロパガンダを行なっているなあと感心するだろう。実は、日本のメディアや言論空間を支配しようというアメリカの陰謀は、CIAによって占領統治時代から始められていた。 昨年、早稲田大学の有馬哲夫教授がアメリカ公文書館で驚くべき資料を発見した。 日本テレビの創設者であり、読売グループの総帥であった故・正力松太郎が、CIAからコードネーム「ポダム」と呼ばれるエージェントだったことを記した文書である。CIAは当時のカネにして1000万ドルの借款を正力に渡し、日本全国にマイクロ波通信網を建設させようとしていたという。完成した暁にはアメリカがプロパガンダ放送や軍事通信のためにその通信網を利用する予定だった。もちろん、日本を親米・反共の砦とし、対ソ冷戦の最前戦基地とするためである。 日本テレ